フリーランスが納める税金は[所得税][住民税][消費税][個人事業税]の4つです。
上記のうち消費税と個人事業税は払わなくても良いケースもあります。
所得税
フリーランスが確定申告をする際、あれこれ計算して導き出す税金が所得税です。なので、税金と聞くとまずはこれが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか?
所得税は[超過累進課税]のため、所得により税率が変化します。みんなこの所得を抑えるために、あれやこれや頭を使うわけですね。
課税される所得金額 | 税率 | 控除金額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1800万円~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
平成29年現在では上記のように7段階に区分けされており、それぞれの所得に応じて税率が変化します。
控除金額って何?
例えば所得が300万円の人と 350万円の人で控除無視で計算してみましょう。
なんだか凄く不公平感を感じませんか? それを無くすための控除金額というわけです。では控除をして計算してみましょう。
どうでしょう? 不公平感は無くなったのではないでしょうか?
つまり「所得 350万円の人は 330万円を超えた分だけ 20%払って下さいね」というわけなんです。同じく所得 300万円の人に対しても 195万円を超えた分だけ 10%払って下さいね、という事が言えます。
復興特別所得税
平成25年から平成49年までは、[復興特別所得税(所得税に対して2.1%)]が別途かかります。例えば所得税が10万円だった場合、復興特別所得税は
となるわけです。
実は私、最初に復興特別所得税の通知を見た時、「えっ! 所得税 2.1%上がるの!?」などと恥ずかしい勘違いをしてしまったのですが、自分の周囲の仲間達も同じ勘違いをした人が多くみんなで胸をなで下ろした経緯があります(苦笑
住民税
住んでいる自治体に納める地方税です。所得税が社会保障をはじめ国の運営費に使われるのに対して、住民税は「都道府県や市区町村が行っている行政サービスの費用を負担してもらうため」の税金と言えます。
住民税はさらに[道府県税]と[市町村税]に分けられます。「え?そんな分けて払った覚えはないよ?」と思われる人も多いかと思いますが、これは都道府県に払えば後は勝手に分けてくれるので、支払う側が意識する事は無いわけです。
所得にかかる税率は10%
[道府県税 4%][市町村税 6%] 合計で一律 10% となっています。
均等割
厳密にはこの上に[均等割]という一定の金額が上乗せされます。金額は自治体によって異なりますので、気になる方は調べてみると良いでしょう。ちなみに私が住んでいる地区では 5000円となっています。
個人事業税
事業を運営している人が納める税金で、所得に応じて納税額が決まります。地方税で税率は自治体により決められています。
税率は概ね 3%~5% で、課税対象の事業は[第一種事業][第二種事業][第三種事業]と分けられており、それぞれの区分けにより税率が決まります。
290万円の[事業主控除額]があるので、290万円以上の所得に対して課税されます。また、課税対象になっていない職業は納税する必要はありません。
消費税
現在の消費税は 8% のため、売り上げの 8% は消費税分として頂いたお金という事になりますね。その預かった分を事業者が納税するわけです。この納税義務は開業 2年目からとなります。
税務署から見れば「君の売り上げのうち 8% は消費税分だから、こっちによこしなさい」という事ですね。
具体的には、税抜き 1000円の物を売れば税込み 1080円の売り上げとなりますが、そのうち 80円はお店が税務署に消費税として納税するわけです。
このように、消費税は税を負担する人と納税する人が異なります。
また開業から2年間も売り上げに関わらず免除されます。